今年33歳になるナイスネイチャの5回目のバースデードネーションを開催します。
今年は昨年の引退繁殖馬支援に、助成金の対象にならない繁殖馬のうち産駒が重賞を勝ったことのある馬まで支援対象を拡げて寄付を募ります。
よろしくお願いいたします。
ストーリー
みなさん、こんにちわ!ナイスネイチャです。
1988年4月16日に生まれ、今年33歳になった元競走馬で、毎年暮れに行われる「有馬記念」という大きなレースで1991年から3年連続3着という名記録(?) を残し、「ブロンズコレクター」と呼ばれていました。
JRAからワイド馬券が発売された時にはポスターのモデルにもなったことがあるんですよ。
今は引退競走馬の余生の支援を行っている「認定NPO法人引退馬協会」のフォスターペアレントという里親システムでフォスターホースとしてたくさんの方たちに支えられ、生まれ故郷の北海道・浦河町にある渡辺牧場で余生を送っています。
33歳といえば人間でいうとだいたい93歳ぐらいだそうです。年齢なりに痛いところが出てきたりしているけれど、渡辺牧場の方々がお世話をしてくれ、いつも早めに対処して貰えるおかげで、長生きできています。
最近ではまた僕のフォスターペアレントになってくださる方も増えて、嬉しい毎日です。応援してくれるみなさんに会いたいから、まだまだ長生きしますよ!!
【繁殖を引退した馬たちはどこへ?】
引退した競走馬はどこへ行くのか…
そう考えたことはありませんか?
インターネットが盛んになった頃、ちょうど競馬ブームとも重なった時代に引退競走馬の行く末に関心を持つ人が増え、最近ではJRAや競馬サークルの人達も僕たち引退競走馬の支援活動に加わってくれたことでたくさんの人がこのことについて考えてくれるようになりました。
でも引退した後に余生を全うできる競走馬はまだまだ少ないのが現実です。今は毎年7千頭ぐらいの競走馬が生産されていますが、抜群の成績を収めて繁殖馬となった馬や乗馬や誘導馬などになったごく一部の馬をのぞいては、ほとんどが用途変更となって行方がわからなくなっています。
たとえ繁殖馬になれたとしても、生まれた子供がいい成績を収められないとやはり用途変更となります。特に牝馬の場合は血統が良ければ牡馬よりも繁殖馬になる確率は高いのですが、それだけ行方がわからなくなってしまう頭数も多いのです。
僕のおかあさんのウラカワミユキも現役だった1984年のチューリップ賞を勝ったけれど、当時は重賞ではなくオープン戦だったので、重賞を勝った馬に功労馬として支給される公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナルの引退名馬繋養展示事業の助成金の対象にはなりませんでした。
でも僕を支えてくれる人たちの「お母さんも僕と一緒に余生を送ることができるように」との願いから、たくさんのフォスターペアレントさんが集まってくださって、繁殖を引退してからも渡辺牧場で36歳まで生きました。
今は30歳まで生きる馬もいるといわれていますが、繁殖を引退してからもここまで余生を全うできる馬はほとんどいないんですよ。
【昨年もご支援ありがとうございました】
昨年は「ナイスネイチャ・32歳のバースデードネーション」として、助成金を受けることができるのにそれを知らなかったり、助成金だけでは経費が賄えないという理由で悲しい末路を辿る馬を一頭でも救えればと、助成金対象馬の為の支援を募りました。
たくさんの方が賛同してくださったおかげで、エイシンルーデンスという26歳の牝馬が繁殖を引退した後の余生を送ることができるようになりました。
エイシンルーデンスは現役時代、1999年のチューリップ賞(GIII)や2001年の中山牝馬ステークス(GIII)を勝っているので助成金を受けることができますが、不足分をバースデードネーションで集まったご寄付とフォスターペアレントさんを中心とした会員さんからの会費やみなさんからのご寄付で賄って余生を送っています。ルーデンスがのんびりと穏やかな日々を送っているのを見るとみなさんに感謝の気持ちでいっぱいになります。
【産駒が活躍しても自身が功労馬助成金の対象でない馬達は…】
でも…産駒が重賞勝ちをしているにもかかわらず、自身が重賞を勝っていなくて助成金の対象にならない繁殖馬や輸入馬たちはどうなるのでしょう?
立派な成績を挙げた産駒がいても、功労馬として終生繋養される馬は決して多くありません。輸入馬も助成金の対象ではないので同様です。
引退馬協会にはそうした馬を助けてもらえないかというご相談も何件も寄せられたことがあり、外国産種牡馬支援ではスキャンとプリサイスエンドの余生支援を行いましたが、こうした馬達が人知れずどこに行ったかわからなくなってしまうことは現実によくあることです。
馬一頭を養う為には多額の経費がかかるためにしかたのないこととはいえ、牧場の方たちもファンもとても悲しい思いをされていると聞きます。
今年5回目となる「ナイスネイチャ・バースデードネーション」ではこうした繁殖馬も救いたいと考えて、産駒に重賞勝ちのある繁殖馬(牡・牝とも)まで対象の範囲を拡げてご支援を募ります。
【今年は助成金対象でない繁殖馬へも支援を拡げます】
ぼくの「バースデードネーション」は今年で5回めになりました。
今年はこうした繁殖馬も救いたいと考えて、産駒に重賞勝ちのある繁殖馬(牡・牝とも)まで対象の範囲を拡げてご支援を募ります。
【ご寄付の使い途】
ぼくへのバースデープレゼントとしてお寄せくださったご寄付は、収納代行会社から認定NPO法人引退馬協会へ送られ、引退した種牡馬や繁殖牝馬を鹿児島のホーストラストへ預託するために使わせていただきます。
繁殖を引退した馬はほとんどがすぐに牧場や施設を出なければならなくなります。
長距離移動の前に休養させる為の牧場や施設への約一か月間の預託料、ホーストラストまでの馬運代、ホーストラストへ入厩する際の保証金、フォスターペアレント(里親)会員さんが集まるまでを半年と見越してその間の経費、また牡馬の場合は去勢費用に充てさせていただきます。
この当面必要な金額を一頭あたり100万円と考え、2頭分として200万円を目標にしました。
昨年は一頭80万円としましたが、高齢馬になるとそれまでに体に負担がかかっていたりで獣医療費がかかることや、ホーストラストまでの長距離移動に備えて休養する時間が必要な為、その預託料を含めて一頭100万円を募ります。
【新たなゴールを目指します】
おかげさまをもちまして、開始当日に早くも目標金額を達成することができました。
ご協力いただいたみなさま、ありがとうございます。
これは「一頭でも多くの引退繁殖馬を終の棲家へ」というみなさまからのお声だとしっかり受け止め、さらに一頭分として100万円を追加して300万円を新たなゴールとして目指すことになりました。
どうぞ引き続き、よろしくお願い申し上げます。
「バースデードネーション」とは?
「バースデードネーション」は、誰かのお誕生日のプレゼントの代わりに、その人が支援している団体のために寄付をお願いするキャンペーンで、「誕生日=バースデー」と「寄付=ドネーション」という二つの単語を合わせたものです。
一人一人の力が集まれば大きな力になります。
ぼくのおかあさんやエイシンルーデンスのように穏やかな日々を送ることができるように、競走馬として、種牡馬や繁殖牝馬として、長い間がんばってきた馬たちへのご褒美として、みなさんのご協力をお願いします。
たくさんの寄付は無理、継続しての支援は難しい…そんな方でもご寄付は500円から行なうことができ、クレジットカードだけでなく、Amazon Payも利用できます。
複数回や毎月続けてのご支援も可能です。
また、引退馬協会は「認定NPO法人」なので、一年分の寄付金受領書を添えて確定申告をすれば所得税が還ってくるという税制優遇も受けられます。
安心して暮らせるおだやかな日々を一頭でも多くの仲間たちに。
今年もみなさんの力を貸していただけたら嬉しいです。
よろしくお願いします!